第741回 表面だけでなく

 
平成19年 4月 5日〜

妙念寺電話サービス お電話ありがとうございます。

親鸞聖人から 八代後のお孫さんが 蓮如上人ですが 現在のご門主は
第二十四代にあたられます。

 京都の立命館大学の学生さんを対象に「現代社会と宗教」という
リレーの講座が開かれ 毎週外部の講師に依頼して特別講座が
2005年に 開講されたそうですが、その第一回の講師が 
西本願寺の大谷光真ご門主でした。


その講義の内容と質疑の模様を一冊の本にして この春 中央公論新社から
出版されました。

本のタイトルは 親鸞聖人750回大遠忌の標語でもある、
 世のなか 安穏なれ 「現代社会と仏教」という 
 副題が付けられた本です。


お話されたのが 学生さん相手ですので 非常にわかりやすく
そして 内容も豊かなものです。

今度の妙念寺の勉強会で 具体的に その内容を順をおって 
ご紹介しようと 準備していますが その中に こんなところが 
ありました。



 お寺に来られる若い方 たとえば 宗教系の学校に 入ってこられた
学生や生徒さんに 仏教について お話するときに
 私は みなさんが 
いつも目にして いらっしゃる仏教というのは ほんの外側で 
中身は これから 学んでいただきたいと申します。


 これを お菓子の饅頭にたとえまして 普段見えるのは 外側の
白い皮の部分であり それも大事な一部には  違いありませんが、
中に甘いアンコが 包まれて いることを これから知っていただきたいと
お願いをします。


 ただし、中だけあればいいと いいというわけにはいきません。
アンコだけでは 饅頭に ならないのでして 饅頭にするためには 
味の違う 材料の違う皮が必要です。

それと同じように  宗教活動においても 一般に「葬式仏教」と
いわれるような 葬儀や  法事で 現われてくるものも 一つの姿として
大事なものです。


ただ、その中に もう一つ  大事なものがあることを 知っていただきたい
というのが、私の願いです。


しかし、なかなかそれを 十分に お伝えできないのが 私どもの
はがゆいといいますか
つらいところです。・・・・


とあります。

今度の勉強会では ただ漠然と表面だけ ながめているだけでなく
実際に食べてみて 中身が 白あんか 黒あんか 甘いか 甘くないか
その 味をご自分で 確かめていただくように お話したいと
思っています。


 この本は 1260円で普通の本屋さんで買うことができます。
出版社は 中央公論新社です。

妙念寺電話サービス お電話ありがとうございました。
次回は 412日に 新しい内容に変わります。

         


           私も一言(伝言板)