第743回 更新プログラム

 平成19年 4月19日〜

妙念寺電話サービスお電話ありがとうございます。

コンピュータは、機械と、それを動かすソフトとで出来ていますが、
そのソフトも基本的部分は、数年毎に、より新しいものに変更されていきます。


そればかりではなく、毎月一部分だけの更新のプログラムが送られてきます。

 ラジオの時代から商売をされていた電気屋さんが近くにありました。
お会いする度に、近ごろの技術はどうなっているのだ、もっと万全なものを
作ってほしい、すぐに変更するとは、安易ではないか。


昔は、そんなことはなかった、一旦つくったものは10年でも20年でも、
修正することはなかった。今の技術者は困ったものだ。
未完成のままで、簡単に販売してしまう。

販売店は迷惑ばかりしていると、怒っていらっしゃいました。

その電気屋さんでも、コンピュータの販売を初めましたが、息子さんの担当で、
ご主人は「何回もボタンを押し、使う度に色々と操作をしなければならない
ようなものは、完成品でない。家電製品ではない 」と、拒否されていました。


  それに対して、私は、「それだけ、技術の進歩が早いのではないですか。
基本のソフトは、ほぼ毎月一回、修正のプログラムが送られてくるし、ウイルス
対策のソフトは、毎日変更されていますよ。」と言うと、

「商品は完成してから、店に出すもんですよ。
そんなものは、完成品とは言わない」と、会うたびに、繰り返して言って
おられましたが、大型店の進出のあおりをうけて、ついに店を閉じてしまわれました。



 浄土真宗では、朝晩のおつとめを毎日。月に一度は、お寺に参ってお聴聞、
年に一度はご本山参りということをおっしゃる方があります。


刻々と世の中は変化し、技術は進歩していきます。私が持っている価値観や
生きがいや、知恵、数々の思い込みも修正する必要があるのではないでしょうか。


お聴聞するのは、私を動かしているソフトをより安全で、効率の良いものに
更新することではないか、毎日のお勤めは、ウイルス対策ソフトのように、
毎日毎日、自動的に更新するための方策ではないかと、思えてきます。


目まぐるしい世の中の変化、気づかないうちに、私の心には、自分自身を傷つけ、
間違った働きをさせる、ウイルスが入り込んでいるかもしれません。


自分だけ被害を受けるのならまだいいものの、他の多くの人へも悪い影響を
与えるかも知れないウイルスを、スキャンして削除する必要があるように、
私のこころも手入れをする必要があるようです。


 また、ディスククリーアップをして、無駄なものを排除するように、
こころの乱れはディスクデフラグして、秩序正しく情報を整理して、
無駄なく迅速に働くことが出来るよう、自分の心を管理していきたいものです。


快適に、のびのびと不安なく、喜びのうちに生きていくには、そうした
手入れが必要なようです。


それが、私にとっては南無阿弥陀仏を口にして、お聴聞をすることでは
ないかと味わいます。
時代の変化に、自分の身体と心が正しく対応していくためにも。            

妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。
次回は、4月26日に新しい内容に変わります。


         


           私も一言(伝言板)