第767回 私にかわって

 平成19年 10月4日 〜

妙念寺電話サービスお電話ありがとうございます。

お念仏の教えは すべての人を救いたいという  法蔵菩薩の誓願が
完成したものです。

一人の国王であった法蔵菩薩は 師仏の世自在王仏に 頼みました。

どうぞ、わたしのためにひろく教えをお説きください。

 わたしはそれにしたがって修行し、仏がたの国のすぐれたところを選び取り、
この上なくうるわしい国土を清らかにととのえたいのです。
どうぞわたしに、この世で速やかにさとりを開かせ、人々の迷いと苦しみの
もとを除かせてください と申しあげた。


 
 「 そのとき世自在王仏は法蔵菩薩に対して、
< どのような修行をして国土を清らかにととのえるかは、そなた自身で知る
べきであろう >といわれた。

すると法蔵菩薩は、< いいえ、それは広く深く、とてもわたしなどの知ることが
できるものではありません。世尊、どうぞわたしのために、ひろくさまざまな
仏がたの浄土の成り立ちをお説きください。

わたしはそれを承った上で、お説きになった通りに修行して、自分の願を
満たしたいと思います >と申しあげた。


 そこで世自在王仏は、法蔵菩薩の志が実に尊く、とても深く広いものであることを
お知りになり、この菩薩のために教えを説いて、



< たとえばたったひとりで大海の水を升で汲み取ろうとして、果てしない時を
かけてそれを続けるなら、ついには底まで汲み干して、海底の珍しい宝を
手に入れることができるように、人がまごころをこめて努め励み、さとりを
求め続けるなら、必ずその目的を成しとげ、どのような願でも満たされない
ことはないであろう >と仰せになった。

そして法蔵菩薩のために、ひろく二百一十億のさまざまな仏がたの国々に住んで
いる人々の善悪と、国土の優劣を説き、菩薩の願いのままに、それらをすべて
まのあたりにお見せになったのである。

 そのとき法蔵菩薩は、世自在王仏の教えを聞き、それらの清らかな国土の
ようすを詳しく拝見して、ここに、この上なくすぐれた願を起したのである。

その心はきわめて静かであり、その志は少しのとらわれもなく、すべての
世界の中でこれに及ぶものがなかった。

そして五劫の長い間、思いをめぐらして、浄土をうるわしくととのえるための
清らかな行を選び取ったのである」

ここで阿難が釈尊にお尋ねした。
 「 ところで世自在王仏の国土での寿命は、いったいどれほどなのですか 」

釈尊が仰せになった。

「 その仏の寿命は、四十二劫であった。
さて法蔵菩薩は、こうして 二百一十億のさまざまな仏がたが浄土をととのえる
ために修めた清らかな行を選び取ったのである。このようにして願と行を選び
取りおえて、世自在王仏のおそばへ行き、仏足をおしいただいて、三度その仏の
まわりをめぐり、合掌してひざまずき、
<世尊、わたしはすでに、浄土をうるわしくととのえる清らかな行を選び取りました> 
と申しあげた。

世自在王仏は法蔵菩薩に対して、<そなたは その願をここで述べるがよい。
今はそれを説くのにちょうどよい時である。すべての人々にそれを聞かせてさとりを
求める心を起させ、喜びを与えるがよい。

それを聞いた菩薩たちは、この教えを修行し、それによってはかり知れない大いなる願を
満たすことができるであろう>と仰せになった。

そこで法蔵菩薩は、世自在王仏に向かって、
<では、どうぞお聞きください。わたしの願を詳しく申し述べます> といって、
次のような願を述べたのである」




そして このあと 48願が説かれるのです。

この私にかわって 法蔵菩薩が厳しい修行をして完成していただいた お浄土 
そこには 南無阿弥陀仏を信じ 口にすることで生まれさせようという 願いが
完成しているのです。


ただ 南無阿弥陀仏だけでいいと 味わい 今私が出来ることを 精一杯励まして
いただきたいものです。


妙念寺電話サービスお電話いただいて ありがとうございます。
次回は、1011日に新しい内容に変わります。

  浄土三部経現代語訳 から

         


           私も一言(伝言板)