第793回 唯説 ⇒ 唯聴 ⇒ 唯説

平成20年 4月4日〜

妙念寺電話サービスお電話ありがとうございます。

浄土真宗で もっとも親しまれているのはお正信偈ではないかと 思います、

親鸞聖人が法然さまから教えていただいた お念仏の教え 他力の教えの真髄を
教行信証という書物にまとめていただきましたが その中にある うた 偈文が
正信偈です。


蓮如上人の時代に それまでの六時礼讃のお勤めに変えて この正信偈のおつとめ
そして、ご和讚の繰り読み ご文章を拝読することを日常勤行として 勧めていただき 
ご門徒は 朝晩のおつとめをはじめ お寺の本堂での法座など 親しみをもって 
くりかえし くりかえし お勤めさせていただいています。


この正信偈を学ぼうと 早島鏡正先生や霊山勝海先生などの本をテキストに
勉強させていただいていましたが その霊山勝海先生が 巡番報恩講のご縁で 
近くにおいでになりましたので 直接お話を聞かせていただきました。


ところで 正信偈の中に

如来所以興出世 唯説弥陀本願海、
(お釈迦さまをはじめ諸仏がこの世に出現なされた目的は、
 ただ阿弥陀如来の本願の法を説くためであった)


仏さまは 何故この世に お出になったのか それは 、ただ阿弥陀如来の
本願の法を説くためであった 沢山の教えがあるものの お釈迦さまが
本当に説きたかったのは
 阿弥陀如来の本願の法であったと そして ありと
あらゆる仏さま方も 阿弥陀仏の本願の法をほめたたえ お念仏を勧めておられると
教えていただきました。


それでは この私たちは 何のためにこの世に生れてきたのか この世で 
最も重要なことは何なのか それは その阿弥陀如来の本願の法にであうこと 
そのことで
 この私の生きている意味や 人間として やるべきことが見えてくる
のだろうと 思います。


そのことが分からないと この世は むなしいものである。生きている意味も
わからない辛い人生になるということでしょう。


ということは  仏さまは ただ教えを説くだけに この世にお出になった。
では この私は 何でこの世に それは お聴聞することで 教えに出会い、 
教えにめぐり遇うため生まれてきたのだと思います。


ですから 私がこの世に生まれ出た目的は 唯聴弥陀の本願海だろうと思います。

お釈迦さまは 唯説が目的 この私は ただ聴く 唯聴が目的

 そしてこの私も やがてお浄土へ生まれて 仏のさとりを いただくと、
弥陀の本願海を説くことが 私の使命になるのだろうと思います。


この世に 仏さまがお出になったのは ただ 弥陀の本願海を説くため
私がこの世に生まれたのは その弥陀の本願海を聴き やがてお浄土でさとりを開くと
今度は 弥陀の本願海を説く 立場になることだろうと思います。

弥陀の本願海を説くことのため この世にお出になり 我々はその教えを聞くことで
教えに出会い 生きる意味や 進むべき方向が見出されてくるのだろうと 思います。

この私は この世に 生まれてきたのは ただ 弥陀の本願海を 聴かせていただくため 
それで終わりではなく お浄土へ生まれ 弥陀の本願海を説く 立場に変えられるため
だと 味わいます。


南無阿弥陀仏を聞くために やがて南無阿弥陀仏を説くために。
私は この世に生まれさせて いただいたのです。


妙念寺電話サービス お電話ありがとうございました。
次回は 4月10日に新しい内容に変わります。

                           参照 577回 唯聴弥陀本願海

         


           私も一言(伝言板)