第816回 感じる能力

 平成20年 9月11日〜

妙念寺電話サービスお電話ありがとうございます。

朝、歯磨きしながら 思いました。
食べ物でもないのに 歯ブラシに反応して 大量の唾液が出てくる この不思議。
同じように 暑いときには 頼んだわけでもないのに 独りでに噴き出してくる汗。

これは 本人の意識、指令ではなくて 条件反射というか 体が独りでに 対応して
くれているためなのでしょう。
暑い寒い 痛いなどといった 肉体的な反応もですが、眼で見て すっぱいものがあれば 
独りでに唾液は出てきます。

飛んでくるボールや 突進してくる自転車 などに  ぶつかりそうになると 
ひとりでに 体が避けています。
このように どう認識するのかで この私の体は 複雑に しかも正確に反応して
くれているのでしょう。

認識によって 反応するので 喜びも悲しみも 涙も笑いも どう認識するかで 
反応の仕方が 変わってくるものなのでしょう。

  こんな話を聞きました。観経の勉強会で お浄土に生まれた そのとたん 
仏さまのお姿にそなわったさまざまな特徴や  菩薩方の素晴らしい姿を見ることが
出来るとありますが 見る能力のない我々が仏さまの姿を見ることができたとしても
それが仏さまであるのかどうかも 理解できないのではないかという お話です。

仏さまは 金色に輝いておられるかどうか その働きが すばらしさが理解できない
ものには 普通の衣姿の平凡な姿か あるいは ぼろをまとったみすぼらしい姿に 
見えるのかもしれません。

仏さまの すばらしい能力や、その働きは 理解できる能力を持つものにしか
正確に見ることが出来ないのだろうと いうことです。 

同じように南無阿弥陀仏のお念仏を 聞いた時 感動する人と そうではない人 
受け取る能力がある人とない人 それによって お念仏の有難さも違ってくるのでしょう。


  お浄土では 光輝く宝の林があり 尊い教えを説き述べるとありますが 
唯の林がそこにあるだけで 教えを聞くことなど出来ないのではないか。

私の小さな知恵では とても理解できない世界があるということでしょう。

お釈迦さまが説いていただき 親鸞聖人がお勧めいただく また私たちの
先祖たちが伝えてくれた 仏さまの教え、 おっしゃるとおりに受け取り
その働きが少しでも 味わえる力を 開発させていただきたいものです。

私のはからいを捨てて 仰せのとおりですと 承っていきたいものです。

真実を示して この私が真実ではないことを 示していただく教えに
素直にしたがい 南無阿弥陀仏を口に 南無阿弥陀仏を、耳に聞きながら
生きていくことで 私の生き方が変えられ 私の進むべき方向を正して
いただくのだと思います。

少しづつ 仏さまの素晴らしさが味わえてくることで 親たちや先祖たちが
喜んでくれる 豊かな人生へと 大きく転換していくのだろうと 思います。

徐々に 変化していく 感受性が深まる自分を 見せていただきたいものです。

妙念寺電話サービス お電話ありがとうございました。
次回は、9月18日に新しい内容に変わります。

         


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