第897回 今 末法の時代には お釈迦さまの真意〜

 
平成22年 4月1日〜

 妙念寺電話サービス お電話ありがとうございます。

ところで 仏教は、お釈迦さまが 説かれた教えです。                       
お釈迦さまは、苦しみ悩みを持つ人々の問いに 応えて真実の法を、説きながら
生涯旅を続けられたため、多くの教えが、お経として現代に伝わっています。


その数は 八万四千の法門といわれます。
ところが そのほとんどは 修行者本人が努力して 煩悩を コントロールする
ことで さとりが得られるという教えです。


お釈迦さまから直接 指導を受けることが出来た時代は 多くの人が修行をして 
さとる(証)ことが出来ました。


しかし、お釈迦さまは 自分がこの世を去り 時が過ぎ 修行(行)出来る人は
いたとしても さとる(証)ことが出来なくなり やがて 「末法の時代」になれば 
修行もさとることも 難しくなるだろう その日の為に説いておくと 阿弥陀仏の
浄土往生の教えを残していただきました。


比叡山を はじめ日本の仏教は 修行をしてさとりを開こうという仏教でした。

これに 疑問を持たれた法然聖人は 日本に伝わるすべてのお経を五回も 
読み返し その中に、末法の世に すべての人が 共に救われる浄土三部経を 
発見し お釈迦さまの真意を読み取られました。


親鸞聖人も比叡山では お釈迦さまの時代と同じような厳しい修行をすることで
さとりが得られると 大変な苦労をされました。


しかし、お釈迦さまが亡くなられて 千五百年も経過した時代に生きる自分には、
もはや それは通用しない 末法の時代のために説いていただいた 
仏説無量寿経、仏説観無量寿経、仏説阿弥陀経の三つのお経に説かれる
教えでなければ 救われないと お師匠さまの法然聖人の元で、
お念仏の教えに出あわれました。


親鸞聖人は この教えに出遇い 自分でお念仏を体験して この教えこそ、
私のために説かれた教えであると、その喜びを伝えていただいています。


 親鸞聖人を宗祖と仰ぐ浄土真宗は、この浄土三部経こそが、釈尊の教えの
中心であり、「お念仏の教え」、「南無阿弥陀仏」こそが、仏教の根本の教えであり
お釈迦さまから頂いた、最高の宝物だと味わいます。  


しかし、私たちは 自分で努力して 自分の力で何かを成し遂げることこそが
人間らしい生き方であると 育ってきています。


お釈迦さまが 解決を求められた 生老病死の問題 これは 人間の力では 
解決できる問題ではありませんが、真面目に努力さえしていれば 
歳は取らない 病気もしない死にもしないと、テレビのコマーシャルは
毎日呼びかけ、それを信じようとしています。


しかし、人間の力の及ぶことと 及ばないことがあります。 
そこを はっきりと見極めて 人間の力の及ぶことは 精一杯努力するものの
人間の力の及ばないことも多いことを正確に理解する智慧を得ることが
重要なことでしょう。


御文章に 「もろもろの雑行をなげすてて 一心に弥陀に帰命すれば 
不可思議の願力として 仏のかたより 往生は治定せしめたまう」 とあります。


お念仏を信じ 口にする生活の人は、長い目で見れば 一番良かったという 
方向へ進むことが出来るのだと思います。


お陰さまで この教えに出あえ喜びの人生を 味わうことが出来るようになりました
と言えるように 繰り返しお聴聞させていただきたいものです。

どうか この教えに出あい お念仏に出あい 喜び多い 生きがい多い人生を
受け取ってほしいとの呼びかけを 親鸞聖人が喜ばれたように私たちも 
受けとめ 喜ばせていただきたいものです。

妙念寺電話サービス お電話ありがとうございました。
次回は 4月8日に新しい内容に変わります。


         


           私も一言(伝言板)