冒険5.2 ここで差が出るパーティション設定!!
〜 天国や楽園なんてもんは、地獄とかわらねぇよ 〜
WindowsとのデュアルOSコースを選んだ冒険者も、Linux100%コースを選んだ冒険者もお疲れ様!
これからは、心配事による精神的苦痛を味わうことはありません。
このページで扱う内容は、簡素に取り扱えるのですが、後々の管理のことを考えると重要な技術(テク)にもなりえますので、少々文章量を多めに説明します。
このページの後半で述べる内容は、理解しなくてもLinuxを使うことに支障はでませんから、無理に理解しなくてOKです。なんとな〜〜く頭の隅にでも覚えていてくれると、筆者としては助かります。
パーティションを切ることは、慣れない人にとって地獄と隣り合わせの天国への階段です!
しかし、なにが地獄なのでしょうか?
パーティションを切りなおすことは、誤ってデータを消す恐れがある行為なのです。
そんなわけで、バックアップを進めましたが、やってて面倒くさくありませんでした?
Rを焼いたり、MOに移したり、凄く時間がかかったと思います。そんなわけで地獄です。
しか〜し、そのバックアップ地獄を回避する技術もまた、パーティションにあるのです。
その説明は文章の後半で行うこととして、まずはLinuxインストールのための作業の説明をメインにやりながら、少々その話も混ぜつつ進めていくこととしましょう。
5.2.1 Linuxインストールに向けた設定
この絵を見てください。
これからインストール、大量のプログラムをハードディスクにコピーする、を前にして、
コピー先のハードディスクをフォーマットする作業を始めようとしてます。
緑字の「/home」は、どちらのコースの人も知ってるパーティションですね。
Linux版のMyDocuments部にあたるわけですね。
青字の「/win/〜〜」は、WindowsとデュアルOSコースの人のみ知る、Windowsの領域ですね。
ちなみに、緑字や青字になってるのは、筆者がペイントソフトを使って書き込んだからです。
実際は黒字であり、左側にチェックボタンや、/dev/hda4などという文字も表示されるはずです。
ではこれから、Linuxインストールに向けて
どれをフォーマットすべきか!について述べます。
いくつか場合わけをしますが、基本的に一本道ですから、はぐれずに付いて来てください。
WindowsとデュアルOSをした人
Linux100%とした人
■
チェックを外す箇所
■
/win/〜のパーティション
Windowsのデータを消す気ですか!?
Linuxを
再インストールする際の
/home
■
チェックをする箇所
■
/boot
/
Linuxを
初インストールする際の
/home
/homeの
データを消したいときの
/home
■
チェックを外す箇所
■
Linuxを
再インストールする際の
/home
■
チェックをする箇所
■
/boot
/
Linuxを
初インストールする際の
/home
/homeの
データを消したいときの
/home
フォーマットすることはデータを全部消去することですから、「消してもらったら困るデータが入ってる
領域をフォーマットしない!」とすれば、自然と分かることです。
みなさんは
初めてLinuxをインストールする方々ばかりですから、Windowsに関する領域、/win/〜以外全てをフォーマットしてください
!!今回は初めてですから、/homeをフォーマットしないと逆にLinuxを利用できません。
ちなみに、フォーマット中に不良箇所をチェックする機能は、好みでどうぞ。
この処理を付加すると、かなり時間をとられてしまいますので、HDの調子が変なディスクを利用していたり、会社でサーバ用に使うときなど、信頼性を考えたいときにのみ利用するといいのではないでしょうか?
さて、これで次のステップに進めます。
しかし、パーティションの有効性について少々講釈をしたいので、これからそれに移ります。
読み飛ばして次のステップに移っても構いません。
5.2.2 パーティションを上手に使いましょう
まずはお断りから。
パーティションを以下のようにうまく使うためには、
自分でやって、パーティションを壊して苦渋を舐める。
よく知ってる人から親切に手ほどきを受ける。
のどちらかを行うべきだ、と筆者は思います。結末が、上手くいくか、データが破壊されて泣くかのどちらかなだけに、少々リスクをしょった道であることを再認識しておいてください。
結論から言うと、パーティションをうまく使うことで、
バックアップを取る作業の手間が減る
バックアップしたデータをHDDに戻す手間が減る
再インストール時にデータのバックアップが不要になる
のです。
例えば、Linuxで作ったデータを/homeに、Windowsで作ったデータを/win/d(Linux風に言えば/win/dですが、Windows的に言えばDドライブです)に全て入れていたとしましょう。すると、
バックアップは/homeと/win/dを丸ごとコピーすればいいのです。どこに保存したか思い出しながら、あっちこっちデータを探しまわる必要がありません。時間短縮と、データの取りこぼしが防げます!!
さらに、
バックアップしたデータをコンピュータに戻す作業、コンピュータの復旧が単純化し、楽になります。データがばらばらに点在したら、あっちこっちのフォルダーにコピーして周らなければなりませんが、固まって存在していてくれたおかげで、Linuxなら/homeに一括コピー、WindowsならDドライブ(/win/d)に一括コピーで仕事が終わります。
また、フォーマット(初期化)の処理はパーティション単位です。
いくつかに切っておけば、HDD全体をフォーマットすることなく、必要な領域だけをフォーマットするだけでOKですから、初期化の作業をすることには変わりありませんが、かかる時間は短くなりまし、HDD上の他の領域にデータを残しながらフォーマットができます。これにより、再インストール時に次の説明のように劇的な効率UPが見込めます!
LinuxでもWindowsでもOSをインストールする時は、その過程に必ずHDDの初期化があります。
HDDの初期化は、パーティションごとに行われます。インストール時に初期化が求められるのは、OS関連のプログラムをインストールするパーティションだけです。
つまりは、Linuxなら「/」、Windowsなら「Cドライブ(/win/c)」だけ初期化すればOKです。
よって、/homeやDドライブ(/win/d)にデータを残したまま再インストールができ、再インストール後に何の設定もすることなく、前同様にコンピュータが使えるのです。
このことで、わざわざバックアップをとらなくても簡単に再インストールができます!僕はかならずデータとプログラムを格納する領域をパーティションで完全に分けるようにしています。Windowsなんて、いつ挙動が変になって再インストールを求められるか分かったもんじゃありませんしね!!
そうそう、Linuxでも再インストールしたことは、当然ありますよ。ほんのわずかな回数ですがね。