膀胱内に尿がたまると、膀胱が勝手に痙攣してその時尿がピッともれることがあります(急迫性(切迫性)尿失禁)。つまり、トイレに行きたくなったら、すぐ行かないと間に合わずに尿が漏れてしまうことを言います。この場合、原因が神経疾患にあるものを神経因性膀胱と言い、原因不明のものを不安定膀胱と言います。 院長の九大医学部同級生の北田真一郎君(元宮崎医科大助教授)は、不安定膀胱の患者にMRI(磁気共鳴画像診断)を行い、CT(コンピューター解析画像診断)ではわからなかった多発性脳硬塞を発見しています。このことを北田氏がドイツハノーヴァーで平成2年9月に開催された国際尿失禁学会で発表した際に、学会で最優秀発表に選ばれました。このとき北田氏は請われて、ドイツハノーヴァー大学医学部で学生に臨床講義をしています。 不安定膀胱でもよく調べれば何か原因がわかるかもしれません。 |
治療は、急迫生(切迫性)尿失禁に対し抗コリン剤などを内服します。不安定膀胱の原因がわかればその治療を行います。例えば、前立腺肥大症が原因で不安定膀胱になり、その為に頻尿を生じることがあります。前立腺肥大症の手術などによる治療後に不安定膀胱も治ることがあります。 |