ブティとはプロヴァンス地方に伝わるキルティングのことをいいます。
優雅な柄に合わせて綿やコットン糸を詰めた手縫いのキルティング。
すべて柄どおりにわたを詰め、コットン糸を通していきます。
ブティの歴史は300年にわたります。ブティが盛んになったのは17から18世紀、マルセイユが中心でした。白い布を使用することが多かったこの時代のものはピケ・ド・マルセイユと呼ばれ、コットン糸のみを詰めていました。
18世紀後半から19世紀になるとわたを詰めるようになり、柄にもバリエーションと広がりが出てきました。その美しさはヨーロッパ全体に評価され、この時代にプロヴァンスの女性たちの手によって伝統的なプロヴァンス手工芸となりました。
その用途は結婚支度として、また富の象徴として、柄にもシンボル化したものが使用され、家庭でもごく一般的に作られましたが、貴族の人々はプロのお針子に作らせました。
しかし、今世紀になって工業的な品々がその役目にとって代わり、段々と忘れ去られて屋根裏などに片づけられてしまいました。そして、近年ブティのよさが見直され、流行しはじめましたが、以前のような高い技術はすたれてしまい、市場に出回っているほとんどはミシンでキルティングされています。
現在ではフランス各地でブティ教室が開かれ、手芸愛好家の中で昔のテクニックが広まりつつあります。
(文化出版社 中山久美子ジェラルツ BOUTISより)
長々と書いてすみません。
数年前テレビで見て以来虜になってしまいました
ご存知の方も少なく、教わる教室も無いので本を見ながら試行錯誤で作っています。 |