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満岡内科消化器科医院 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「レット・ミー・ディサイド=わたしの選択」の治療の事前指定書とは,重症の病気やけがのために,意識がなくなったとき,つまり自分で治療に関する意思決定ができなくなったときに備えて,意思決定ができるうちに自分が希望する治療方法などを,文書で指定しておく方法です。この方法は、カナダの老人医学者ウィリアム・モーロイ博士が考案したもので、すでにカナダでは数十万人の方が「事前指定書」を持っているといいます。 我が国では、1994年から「レット・ミー・ディサイド研究会」を中心に、全国的に治療の事前指定書を広める動きが始まりました。院長もレット・ミー・ディサイド研究会に入会を認められました。具体的な書式の例は以下の通りです。もっと知りたい、自分も事前指定書を作りたいという方は院長へお知らせください。 病気になった場合の事前指定書 意識がなくなった場合の治療に関して事前指定書という手段により、不本意な延命治療を避けることができます。殆どリビング・ウィルと同じことではありますが、点滴や様々な医療処置に関して細かに指定することができます。このことに関してはリンクの二ノ坂クリニックの二ノ坂先生がレット・ミー・ディサイドという形で紹介されています。 レット・ミー・ディサイド=わたしの選択 治療の事前指定書とは? 1 命に関わる病気で意識不明になったときの @治療の方法、A栄養補給の方法、B心停止の際の心配蘇生の希望 の有無を指定します。 2 病状が「回復可能」か、「回復不可能」かに分けて、それぞれ指定ができます。 3 本人の意志を尊重する、「かかりつけ医」と「代理人」が署名します。 4 最後のページに「個人的要望」を記入します。 1 はじめに 私は、病気あるいは外傷により意志の疎通(コミュニケーション)ができなくなった時は(つまり、インフォームド・コンセントが不可能となった時)に、私の治療をどうして欲しいのかを、この指定書に記載します。私が自分で自分のことを決めることができる間は、この指定書は効力を発揮しません。私がしっかりしていて自分で判断することが可能な限り、この指定書が私の判断にとって代わることはありません。 自分で判断することができなくなったら、この指定書を尊重して、これに従って欲しいと思います。緊急の場合には、以下にあげた代理人または「かかりつけ医」に連絡して下さい。もし、連絡がつかないのでしたら、この指定書に書いた通りにして下さい。ありがとうございます。 この決定に関しては、十分に考え、家族、友人、「かかりつけ医」とも相談しました。このような決定を私の知らない家族、医師、他人が勝手に変更しないで下さい。 2 代理人およびかかりつけ医 3 個人用医療チャート この表は、私が自分で物事を決定できなくなったり、そのための意志の疎通(コミュニケーション)ができなくなった場合のみ利用して下さい。 私の選択は下のそれぞれの欄に記入してあります。 |
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4.指示書で用いられた用語の定義 回復可能:障害を残すことなく治癒する状態 回復不可能:永続する障害を残す状態 注:自分にとって回復可能か不可能かの判断は「5.個人的要望」に詳細に記入します。 緩和ケア 心地よい状態で、痛みをとって下さい。必要がない限り、病院に入院させないで下さい。もっと 安楽になれたり、痛みを最小限にする方法として、例えば痛みに対するモルフィンは使用して下さ い。静脈の確保は、安楽を増すため、例えぱ、脱水治療の安楽を求めるためだけにして下さい。 レントゲン検査、血液検査、抗生物質は安楽を増す目的以外にはしないで下さい。 限定ケア(緩和ケア含む) 入院させる、させないは状況に応じて決めて下さい。静脈注射による治療はして下さい。抗生物質は、限定して使用して下さい。どの薬物が有効か、いろいろ試しても結構です。侵襲的手技、例えば、手術はしないで下さい。集中治療室への転室は必要ありません。 外科的治療(限定ケアを含む) (患者の評価が行われる)急性期ケアの病院へ転院させて下さい。必要なら緊急手術をやって下さい。集中治療室への入院は望みません。(術中、術後以外は)人工呼吸器を使用しないで下さい。 集中治療(外科的治療を含む) 躊躇しないで、急性期病院に転院させて下さい。必要なら集中治療室に入院させて下さい。必要なら人工呼吸器を使用してください。中心静脈ラインを確保して下さい。つまり他の静脈が使えないのなら、太い静脈に入れて補液して下さい。外科的手術、生検、あらゆる生命維持装置、臓器移植を行って下さい。あらゆる努力をして生命を維持して下さい。 基本栄養 普通食をスプーンで食べさせて下さい。問題がないようなら、必要な水分はすべて口から与えて下さい。しかし、特別な食事、静脈栄養あるいは経管栄養等は希望しません。 補足栄養(基本栄養を含む) 高カロリー食、脂肪、蛋白補充食等のような、補足栄養あるいは特別食を希望します。 経静脈栄養(補足栄養を含む) 栄養分(水分、塩分、炭水化物、蛋自質および脂肪)を点滴静注で与えてください。 経管栄養(経静脈栄養を含む) 経管栄養をして下さい。これは大きく分けて、二つのタイプがあります。 1)経鼻胃チユーブ: 柔らかいプラスチックチユーブを鼻や口から胃の中へ入れます。 2)胃ろうチューブ :柔らかいプラスチックチュープを腹部の皮膚から直接胃の中へ入れます。 CPRなし 心肺蘇生をしないで下さい。 CPR 心マッサージ、ロ鼻式人工呼吸をして下さい。静脈ライン、心臓に対する電気ショック(除細動)、喉から肺へのチューブ(気管内チューブ)を含んでも結構です。 5.個人的要望 私は、以下のような状況になれば、私にとって回復不可能な状態であると考えます。 私は、以下のことに関しての賛否と意見を記入します。 病理解剖 輸血 臓器提供 火葬 |